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White paper

香港における資産集約型再保険:機会、リスク、規制

10 June 2026

世界中の生命保険業界が、構造的変革の只中にあります。長期保険負債には、再保険、外部資本、そしてより高度な資産運用戦略を組み合わせた管理がますます必要になっています。この変化は、保険会社のバランスシートの捉え方そのものが変わりつつあることを示しています。特に、プライベート・エクイティ・ファームが保険セクターへの関心を強める中、強力な運用能力を有する企業には新たな戦略的機会が生まれています。その一つが資産集約型再保険(asset-intensive reinsurance、AIR)であり、投資戦略と長期負債を整合させるストラクチャード・ソリューションとして広く活用されるようになっています。その結果、当該市場はより複雑化しています。国境をまたぐストラクチャー、資産運用の関連会社、プライベート・クレジット戦略、担保に関わる取り決めなどが、こうした取引にいっそう組み込まれるようになっています。

ここ数カ月、世界の複数の規制当局が、AIR取引に対する監視を強化する可能性を示す提案を次々と公表しています。その中で、香港保険監督局(Hong Kong Insurance Authority、HKIA)は、再保険に関するガイドライン17(Guideline 17 on Reinsurance)の改訂版導入の可能性についてコンサルテーション・ペーパーを公表し、AIRに対する規制上の監視を強化する方針を示しました。本稿では、特に香港の保険会社に焦点を当てつつ、この種の取引に参画する際の出再会社および再保険会社双方の目的および留意点について掘り下げて検討するとともに、香港における規制環境とその含意について考察します。

主な論点:

  • AIR普及の背景:人口動態、資本市場、保険会社の戦略、そして保険における民間資本の役割に関する大きな構造変化
  • 出再会社にとっての利点:十分なリスクを保持しつつ、管理が難しいリスクをバランスシートから分離
  • 再保険会社にとっての利点:予測可能な負債に対する資金の確保、運用資産基盤の拡大、そして拡大可能な魅力的手数料収入
  • 出再会社にとっての主な留意点:取引ストラクチャーにおけるカウンターパーティ・リスクへの対処方法、またリスク軽減のために取引に組み込まれた具体的な仕組みへの注意
  • 再保険会社にとっての主な留意点:より高い収益を求める圧力から、流動性の低い資産へのエクスポージャー拡大の可能性、および担保価値の変動管理
  • 香港における動向:より選別的AIRの活用
  • 今後の見通し:HKIAのコンサルテーション・ペーパーが、AIRをより厳格な規制監視の対象とする意向を示す一方で、取引を不経済なものにする意図はない模様

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