規制当局は、低炭素社会への移行を含め、気候関連リスクが提示する課題についてよりよく理解するよう金融サービス業界に目を向け始めています。アイルランドでは、アイルランド中央銀行(Central Bank of Ireland、CBI)が、最近の複数のイベントで気候レジリエントな金融制度に向けた動きについて発言し、気候変動が優先順位の高いアジェンダになっていることを明らかにしています。欧州保険・年金監督機構(European Insurance and Occupational Pensions Authority、EIOPA)も、気候関連リスクをソルベンシーIIフレームワークにどのように統合するのかについてコンサルテーションペーパーを公表し始めました。本稿では、アイルランドの保険会社にとっての気候リスクに対する「初心者向けガイド」を提示し、CBIとEIOPAが気候関連リスクに関して現在何を行っており、保険会社は気候関連リスクをより理解するために何ができるかを紹介します。
なぜ規制当局は気候変動について議論しているのか、また私たちは何ができるのか