米国の変額年金(VA)引受会社の間では、法定資本を保護し、配当支払い能力を維持するというニーズに直接的に対処できるヘッジ戦略策定への関心が高まっています。本稿では、健全なVAヘッジプログラムおよびリスクフレームワークを策定する際の主な検討事項について、法定資本に着目して論じます。内容は、以下の項目で構成されています。
- はじめに
- 米国法定資本の評価手法
- 最低死亡・生存給付金保証(GMxB)のヘッジ対象
- 株価の感応度
- アウトオブザマネーのVAブロックに対する株価の感応度
- 金利の感応度
- 米国法定資本要件におけるVAリスク管理
企業には、それぞれ異なる事業戦略、事業構成、投資家、リスク許容度があるため、同じ業界内のヘッジプログラムでも一定程度の合理的な違いがあります。いずれのケースにおいても、会社全体で統合された堅牢なリスクフレームワークが不可欠です。