保険業界において、商品とは約束です。その商品には「定期保険」、「長期介護」、「据置年金」等の名称があると思いますが、お客様は実際のところ、自分たちが最も必要な時に保険会社がその義務を果たしてくれると知っていることによる安心と心の平穏を買っているのです。保険会社と消費者のこの関係は独特です。消費者は、購入時に目に見える商品を受け取ることはなく、保険会社は販売完了から約半世紀も先の商品のコストを知らないかもしれません。より複雑なことに、料率の基礎とした長期的な寿命およびマクロ経済に関する経験ファクターに関わる多大な不確実性がある中で、こうした約束が交わされます。
本稿は、The Actuaryに掲載されたものです。