2024年4月に欧州議会(European Parliament)がソルベンシーII指令(Solvency II Directive)の改正を正式に採択したことを受け、欧州委員会(European Commission)は2025年7月にソルベンシーII委任規則(Solvency II Delegated Regulation)の改正案を公表しました。これは、2027年1月30日に施行予定の新しいソルベンシーIIの枠組みへの重要な節目となります。
本稿では、ソルベンシーII見直しの背景と、提案されている主な改正点をまとめています。主な論点は以下の通りです。
- リスクマージン
- ソルベンシー資本要件(Solvency capital requirement、SCR)
- 長期保証評価
- ベストエスティメートの算定
- ベストエスティメートの算定
- ピラーII、ピラーIII
- グループソルベンシー
- 比例性措置および簡素化
- 非比例再保険
また、これらの改正案と英国の健全性規制機構(Prudential Regulation Authority、PRA)が実施した英国のソルベンシーII(Solvency UK)改革との比較も行っています。