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Asia e-alert

シンガポール:2025年有配当ファンドの健全性チェック

21 August 2025

本稿では、2025年に発表された公開情報に基づき、シンガポールの有配当ファンドの2024年末時点のポジションを振り返り、2023年末時点のポジションと比較します。

主なポイント

  • 投資収益率:2024年の全社単純平均は5.37%となり、2023年の6.16%を下回りましたが、SGD(シンガポールドル)建て有配当契約の現行の販売例示用上限利率である4.25%を上回っています。
  • 保険会社間の収益差:プルデンシャル(8.26%)と東京海上(7.94%)が高収益を記録した一方、シングライフ(4.10%)、FWD(3.90%)、HSBC(II)(3.81%)、Etiqa(2.04%)は上限利率の4.25%を下回りました。
  • イールドカーブの動向:短期の利回りは低下しましたが、5年~20年の期間では55bp~73bp上昇し、期間によるイールドカーブの差が大きくなりました。
  • 株式投資比率(Equity backing ratio、EBR):プルデンシャルは過去最高の収益率と過去2番目に高いEBRを記録しましたが、東京海上はEBRが低いにもかかわらず過去2番目の高収益に達しました。
  • 2023~2024年の業績:Etiqa(3.75%)とHSBC(II)(3.90%)を除き、ほとんどの会社が年率4.5%以上の幾何平均収益となりました。
  • ファンドのソルベンシー要件(Fund solvency requirements、FSR):財務力の強化により、業界全体のFSRは174%から184%に上昇しました。
  • 剰余金勘定(Surplus account、SA):業界全体のSAの増加は、主に東京海上によるもので、同社の増加額はSGD 1,074百万でした。

Wen Yee Lee

Shir Lynn Ong

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