ミリマンでは、18歳から64歳までの民間の保険に加入している糖尿病、高血圧、あるいは高脂血症を持病に持つ250万人を分析し、高リスクスコアの患者の服薬遵守と低医療費には強い相関関係があることを確認しました。
主なポイントは以下の通りです。
- 雇用主と医療サービスの提供者は、健康リスクスコアを保険金請求データに入力して患者を階層化することで恩恵が得られる可能性があります。
- このプロセスにより、服薬遵守介入と総医療費との関係について知見が向上します。
- 250万人の患者のうち64.1%が服薬遵守(観察期間の80%以上が薬剤給付でカバー)をしていました。
- 糖尿病と高脂血症について、患者のリスクスコアが10以下の場合、服薬遵守患者の医療費は高くなることが観察されました。なおリスクスコアはその人の予測医療費を同じ年齢性別の平均医療費で割った値です。
- リスクスコアが10以上の場合、服薬遵守患者の総医療費は大幅に低くなりました。
- 健康保険の視点からみると、患者集団を健康リスクおよび年齢で階層化することは、服薬遵守をさせるようなプログラム、特に投資収益率に基づく保証や価格設定を行うプログラムの効果を検討する際の判断に役立つ可能性があります。