2026年1月、マレーシア中央銀行(Bank Negara Malaysia、BNM)、財務省(Ministry of Finance)、保健省(Ministry of Health)が共同で、MediAsasとして知られる基本医療・健康保険/タカフル(medical and health insurance/takaful、MHIT)プランに関するホワイトペーパーを公表しました。この取り組みは、2024年のMHIT保険料の大幅な引き上げに対する国民の強い反発を受け、2025年に開始された国家医療制度改革プログラムの一環です。2027年1月以降、マレーシアで医療・健康分野の事業を行うすべての認可済み生命保険会社およびファミリータカフル事業者に対して、既存のMHITプランに加えて、標準プランであるMediAsas Terasの提供が義務付けられます。一方、標準プラス型プランであるMediAsas Fleksiの提供は任意です。生命保険会社およびファミリータカフル事業者6社が参加して7月に開始されたKlang Valleyでのパイロットプログラムは、全国展開に先立ち10月に終了する予定です。
マレーシアでは、生命保険会社およびファミリータカフル事業者だけでなく、損害保険会社および一般タカフル事業者も、MHIT商品を提供しています。本稿では、生命保険およびファミリータカフルの分野に焦点を当てます。既存のMHIT商品が置き換えられるわけではありませんが、基本MHITプランに対する基準が今後の新商品に影響を与えることになりそうです。多くの保険会社にとって、これは単なる段階的な商品改定ではなく、市場における最大の保障分野の経済性を再構築する動きといえます。
本稿で取り上げる3つの重要な論点:
- 成長性:構造的な制約を踏まえて、医療保障分野で狙うことができる利益機会の規模は?
- 収益性:シンガポールのIntegrated Shield Plansの保険金請求率に対する商品設計および料率設定に関する各種調整の影響は?
- 商品戦略:今後12~18カ月における基本MHITの商品開発および会社全体の商品戦略に対する影響は?