放置糖尿病者に対する受診勧告の医療費削減効果について

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作成者 出井基晴, 小合徳幸, 岩崎宏介 |  2013年12月16日

血糖値が高いことを健康診断などで知りつつ、医師の診断を受けず糖尿病の治療を開始せずにそのままにしておく人を、放置糖尿病者と呼ぶことにします。標準的な組合員1万人の健保組合において、放置糖尿病者は約71人いるものと推定されます。彼らのうち16%は3か月以内に受診します。残る84%は血糖値が高いことを知りつつ、平均40か月そのまま放置しています。

放置糖尿病者に対しては、受診勧告を行うことが必要です。受診勧告によって、彼らは早期に糖尿病の治療を受けることができて、将来の合併症を防ぐことができると同時に、合併症による多額の医療費を削減することができます。

日本医療データセンターのデータを用いて計算すると、1か月長く放置すると、診断後医療費は1.1%増加することがわかりました。この結果、もし組合員1万人の標準的な健康保険組合が、過去に遡ってすべての高血糖者に受診させていたら、毎月の医療費は412万円安くなっていたことになります。この額は、組合員1人当毎月412円になります。