Five ways the Amazon / Berkshire Hathaway / JPMorgan Chase deal could change healthcare in the U.S.

 

Amazon、Berkshire Hathaway、JPMorgan Chaseのディールが米国のヘルスケアを変え得る5つの方法


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ヘルスケアには、人生や生活を変換するパワーがあります。では、ヘルスケアを変換させるパワーは誰が持っているでしょうか?答えは、従業員に対して手ごろな料金で質の高いケアを提供するという課題にますます不満を募らせている大型雇用者にありそうです。この問題は新しいものではありません。第二次世界大戦中、実業家で造船業主のHenry Kaiserは、自社の西海岸の造船所で働く従業員のヘルスケアを、その後Kaiser Permanenteヘルスプランとなったものを作って転換させました。今週、Amazon、Berkshire Hathaway、JPMorgan Chaseの3社は、独立法人「営利目的のインセンティブや制約からの自由(free from profit-making incentives and constraints)」を作り、自社の従業員に対して同様の目的を達成するつもりであると発表しました。

この3社は、ヘルスケアの課題に対して様々な魅力的な見通しをもたらします。Amazonは他のビジネスを混乱させます、迅速かつクリエイティブに。Berkshire Hathawayは、慎重に管理した資本とキャッシュフローに長期的に投資します。JPMorgan Chaseは、金融危機を通してビジネスや政府を支援し、これを200年以上にわたり続けています。こうした企業が厳密にどのようにヘルスケアを変換させようとしているのかはわかりませんが、このソリューションが次なるKaiser Permanenteになると考える理由はありません。しかし、彼らが注力できると考えられる5つの分野があると我々は考えています。

1. IoTならぬIoH

20数年前、Amazonはオンラインで書籍販売を始めました。今日、その部分のビジネスは、データのクリエイティブな収集と利用にまで発展し、膨大な商品・サービスにわたって顧客の購買を左右します。ヘルスケア消費者の利益のために、同様の手法を適用したらどうなるでしょうか?

Amazonによる圧倒的なクラウド・コンピューティング・ビジネス構築の成功は、透明性と単純性の向上という目標を達成する上で有効であることを証明するかもしれません。多くの臨床医は、電子機器による医療記録を採用していますが、データ共有のための標準化とそのインセンティブの欠如が、こうしたデータを革新的な分析に利用する可能性を開放することを困難にしています。Amazonには、複雑なインフラストラクチャーの問題を明確なインターフェースを持つ管理可能なピースに分割する方法を探してきた歴史があります。言い換えれば、複雑性の中から単純性を作り出し、複数のシステムが互いに対話しやすくなるようにするのです。

データ収集のプロセスには、ソーシャルメディア活動、オンライン購入、ウェアラブル機器、スマートフォンから集めた情報も含められそうです。ちょうど最近、AppleがiPhoneに健康記録を取り入れると発表しました。プレディクティブ・モデリング手法をこのデータに応用することで、個人の健康状態およびリスク要因をリアルタイムにモニターし、健康関連リスクやコストを管理するための急性医療事象や推奨行動の早期警告につなげられるかもしれません。例えば、毎週のジョギング後のフィットネストラッカーは、通常よりも心拍数が高いですか?いつもと違う量のイブプロフェン鎮痛剤を購入していませんか?都合がつき次第、無料検診を受けに従業員健康管理センターに立ち寄ってください、という通知を受け取ることになるかもしれません。

2. ヘルスケアのためのオンラインショッピング

ヘルスケア・プロバイダー間の競争とプライシングの透明性の欠如により、ヘルスケアのコストは非常に高額になりました。Amazonのオンラインマーケットの基盤にある同じテクノロジーを、病院、医師、薬局の費用が透明な全国的ネットワークを構築するために使ったら、どうなるでしょう?プロバイダーと薬局が最新技術を生かしてリアルタイムで料金をアップデートして患者の獲得競争をする一方で、患者自身が必要なケアを提供する複数のプロバイダーのバリューを見て比較しやすくなったオンラインマーケットを想像してみてください。患者と第三者ソースが、さらなる意思決定に役立つ情報となる満足度と質のランキングを提供できるのです。透明な費用のネットワークは、ヘルスケアにおける革新的な給付設計と消費者主義を促し、最高のバリュープロバイダーからは患者がフルカバーを得られることになる一方、コスト高のプロバイダーの場合には患者により多くの支払いが必要になるでしょう。このソリューションは、プロバイダーとの契約と保険請求の支払いに関わる管理費用を大幅に削減するでしょう。

3. 未来の医薬品製造販売

薬剤支出は、全ヘルスケアコストの大きな部分を占めており、最近ではますます厳しく精査されている領域です。大手雇用者および雇用者連合は、その購買量を盾にこれまでにも時折薬剤価格の引き下げ交渉を試みてきました。しかし、大企業とはいえ3社を合算しただけでは、大手の全米薬局給付管理者や他の連合がすでに達成した以上に大規模な節約はできそうにありません。薬剤購入プロセスのより本質的な変革が必要そうです。これはどのように実現できるのでしょうか?

Berkshire HathawayとJPMorgan Chaseは、Amazonと比較するとメディア対応では後ろに控えているようですが、ある理由によりこの方程式の一部です。大口投資家として、製薬会社に対して、特定薬剤のライフサイクル、つまり、調査・開発段階での莫大な投資から、特許保護下での専門薬剤の高リターンまで、その後薬剤がジェネリック薬になった後で得られるかなり低いマージンまで、より予測可能な利益の流れを伴うクリエイティブなバリューベースの契約ソリューションを構築できるかもしれません。全て、薬剤が特許保護下にある間の改善されたプライシングと引き換えです。Amazonのデータ管理と予測分析能力は、服薬アドヒアランスの向上、個別化医療の機会を特定すること、臨床アウトカムのモニタリングに役立つ可能性があります。この情報には計り知れない価値があり、コストカーブの向きを変え、製薬会社や薬局サプライチェーンの他の関係者にリターンをもたらす役に立つ可能性があり、それは恐らく、好ましいプライシング条件や、臨床アウトカムに対して製薬会社に財務面での責任を持たせることと引き換えにできることです。

4. 保険請求は過去の遺物かも

プロバイダーも支払者も、保険給付の請求および支払に多大なリソースを使っています。著名な病院システムのCFOがかつて何かにつけ、病床数よりも医療事務スタッフの方が多いと言っていました。これが普通ではないとしても、ヘルスケア制度では平均すると毎年全ての人が10件以上保険請求を利用します。受付側である健康保険会社は、こうした保険請求処理に巨大なインフラを採用していますが、このシステムは1980年代からほとんど変わっていません。しかし保険請求は、ある目的をかなえます。保険請求と支払いのための記録に加え、保険請求は、保険会社にとっての一次データ収集プロセスを意味します。健康保険会社が必要な情報を集める別の方法があり、しかも、同時にデータの大幅な拡充ができるとしたらどうでしょうか?

答えは簡単、電子機器による医療記録です。今日、医師の大部分と全ての病院が、全患者の情報を電子機器による医療記録として集めています。保険請求は、医療情報が色分けしたファイルフォルダーに紙媒体の記録として保管されていた時代の遺物です。保険会社が医療記録システムに直接アクセスできれば、ヘルスケア分析に利用できるデータが拡大するとともに、保険請求プロセスが排除できそうです。

5. よりよい患者になる

Amazon、Berkshire Hathaway、JPMorgan Chaseの従業員は、あらゆる種類のヘルスケアシステム戦略をテストするパイロットプログラムの一部です。成功するスタートアップ会社の一つの基盤に、A/Bテストの概念があります。つまり、望ましいアウトカムを導く消費者行動に影響を与える戦略を迅速に知るための2つのグループの対照比較です。

これまで業界は、高額控除可能なヘルスプランやウェルネスプログラムなど様々な手段を使って消費者行動に影響を与えてきましたが、こうした努力は個人のパーソナル・プロファイルに概してカスタマイズされていませんでした。消費者がより効率的な患者になるように動機付けるには、機械学習テクノロジーが使えるかもしれません。どの映画を勧めるか、どの商品がアピールするかを人工知能が学習できるのと同じ方法で、糖尿病患者が自分の血糖値レベルを確実にモニターし、必要に応じてインシュリンを投与するような最良の動機付けをバリューベースの保険設計が見つけられるようになることで、アウトカムを改善し、ヘルスケアコストを削減することが可能です。

成功のチャンス?

変革は、決して確実というわけではありません。このパートナーシップの発表は業界の多くの関係者に熱狂をもたらしましたが、まだ細部において多くの事柄が未解決であり、このグループが最初に対処する問題についての不確実性も多くあります。多くの自称変革者は、ヘルスケアの問題は予想以上に扱いにくいことを確認しており、成功させるチャンスを得るには、他のセクターでうまくいったソリューションを個別に合わせこむ必要があります。ヘルスケアは、他のどの業界と比べてもパーソナルなものであり、これに決着をつけることで得られる報酬は、文字通り、生か死です。ヘルスケアの混乱期における過去の試みを正しく評価し、前向きなヘルスケア専門家と連携し、エンドユーザーに主眼をおき続けることにより、この新組織が過去の間違いから学び、ヘルスケア・マーケットを変革・改善するという目標に向けて前進することができるはずです。

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